里山ICT能開学校で卒業式

廃校となった旧鞍居小学校跡地で情報通信技術(ICT)の習得を通して未就労の若者の就労支援に取り組む「里山ICT能開学校」で、2人の進路が決まり、6月末に初の卒業式が行われた。同校の尾鼻弘光校長は「2人の『自己成長力』の復活を信じて楽しいと思える『居場所』作りに務め、伴走者としての運営に徹した」と挨拶。2人は「昼夜逆転の生活も改善できた。数年間、人との関わりが無い日々だったが、先生や仲間と何気ない会話が出来るようになり、人生を楽しく感じるようになった」と話し、見守ってきた先生や家族らに感謝した。1人は製造業の地元企業に正社員として就職。1人はホームページ制作として、7月から社会への第一歩を踏み出した。後日、就職した卒業生の両親が同校を訪れて近況報告。「1年前には考えられなかった事」と喜んだ。HP制作者の若者は、学校を「職場」に変更してこれまで通り同校へ通う。HP制作依頼も順調に増え、充実した日々を過ごしているという。また、8月5日、運動場に隣接した「空き家」を「シェアハウス」とするため、入居する若者と保護者らで草刈りと清掃活動を実施。鞍居地区住民らも家財道具を提供するなど、オープンに向け着々と準備が進んでいる。(「かみごおり民報」より)