「卒業論文現地報告会」に参加してきました。高校生が「聴き書き」を通して地域住民の声に触れ、大学生はそれを可視化し、学びとして再構築していました。そこには、地域と関わろうとする彼らの意思が確かにありました。「担い手がいない」「移住者が来ない」でなく、迎える準備をしてこなかった。空き家情報だけ並べて、仕事も役割も関係性も用意しない。それで「人が来ない」と言うのは、玄関も開けずに、誰も来ないと嘆いているのと同じように感じます。高校生が聴いた声、大学生がつないだ関係。その延長線にこそ、「移住」ではなく「関係人口」や「担い手」が育つ道がある。それを拾わず、育てず、「移住者不足」という言葉で片づける。その瞬間、地域は自分たちの責任を、外から来る誰かに押し付けている。移住者が足りないのではなく、人を受け止める覚悟と設計が足りない。この報告会は地域に入る「入口」を示してくれました。その先を用意できるかどうか。地域の未来は、「誰かが来てくれたら」では始まりません。こちらが変わる覚悟を持ったときにしか、人は残らない。
